バンコク言わずと知れたタイの首都である。
バンコクが首都となったのは、ラマ1世がトンブリからチャオプラヤー川対岸へ街を移した時である。
その際、中国人商人達は王の指示のもと、東へ移動し現在のチャイナタウンを築いた。
1950年後半あたりから乱雑な開発が始まり、急速な勢いで道路が整備され、オフィス、ホテル、
マンションなどの高層ビルが一機に建てられていき、現在に至る。
現在に至っても廃墟のような作りかけのビルや、路の歩道の作りの悪さを街の至るところで見かける
ことができるのは、街の都市整備を計画性なく行っことの名残ではないだろうか。
 
人口は約800万人、当然のことながらタイで1番の大都市である。眩しいほどに黄金に煌めく寺院、
幻想的とも言える夜の歓楽街、思わず見上げてしまうほど高い高層ビルの下では、ところ狭しと屋台が
犇き合い、高架鉄道の下では凄まじいほどの車の渋滞、そして街の雑路から1つ通りへ入ると、
木造トタン屋根の家が建ち並び、そこには萎びた雰囲気が漂う空間が存在する。
バンコクとはこうした混沌の中にある世界であり、旅行者達は、この混沌に感覚を麻痺させられる。

古き良き伝統、新しい文化、貧困、ゆすりたかり、詐欺、男、女、光と影。実に矛盾した1面を隠す
ことなく併せ持つ街ではあるが、この街は、我々日本人がとうに忘れてしまった、懐かしさのような
ものを思い出させる街である。

バンコクに来てまず、最初に思ったことは、意外に高層ビルが多く大都会だ、ということである。
そして次に思うことは、実はそれほどでもないということである。
市内を走る高架鉄道に乗ってもさほど新しさを感じないし、道路では黒煙を吐きながらバスが走り、
車と共にゾウが歩く、路上の屋台ではゴキブリに囲まれながら食事をとり、とても衛生的とは言え
ないトイレでようをたす。
環境的には決して日本人の満足のいくものではないが、なぜか多くの日本人はこの街を目指す。

街全体の雰囲気としては5、60年くらい前の日本に似た感じではないだろうか?実際私は、
5、60年前の日本を知らないが、この街にいるとなんとなくそんな風に思えてくるから不思議である。
もちろん、現代的な1面もあるが、まだまだ日本のそれには遠く及ばないように思える。
しかし、もし、この街が日本のように整備されてしまったら、この街は我々を魅了することはなくなる
だろう。

不完全な街、何か得体の知れない魔力を持つ街。
この街はこれでいいのだ。進んでいるのか、遅れているのか。綺麗なのか、汚いのか。
騒がしいのか、騒がしくないのか、本当なのか、嘘なのか。バンコクとは、まったく不思議な街である。

まさに Amazing Thailand Amazing Bangkok...